個人事業者が納める税金には次のようなものがあります。
(1) 所得税、個人住民税
個人事業者がその年に得た所得(利益)に対して課税されます。所得税は累進課税制度であり、税率は所得金額に応じて5%から40%までの6段階に区分されています。個人住民税の税率は一律に10%です。
所得税の納付期限は、その年の翌年3月15日です。また、個人住民税の納付期限は、その年の翌年6月、8月、10月、翌々年1月の年4回です。
青色申告をしている個人事業者で過去に発生した繰越欠損金(累積損失)がある場合には、所得金額からマイナスすることできます。従って、利益が発生しても税金を納めなくて済む場合があります。
【税理士のコメント】
利益に対して課税されますので、毎月の損益をすばやく正確に把握することにより納税額を予想することができます。納付期限の間近になってから慌てることがないようにしましょう!
(2) 個人事業税
個人事業者がその年に得た所得(利益)に対して課税されます。ただし、所得金額から年間290万円を事業主控除として控除できます。税率は、業種によって3%、4%、5%のいずれかです。
納付期限は、その年の翌年8月と11月の年2回です。
【税理士のコメント】
利益に対して課税されますので、毎月の損益をすばやく正確に把握することにより納税額を予想することができます。納付期限の間近になってから慌てることがないようにしましょう!
(3) 消費税
原則として「売上に係る消費税−仕入(経費)に係る消費税」として計算されます。例えば売上100万円、経費60万円の場合、売上に係る消費税(5万円)から経費に係る消費税(3万円)を差引いた2万円が消費税の納付額となります。納付期限は、その年の翌年3月末です。
なお、前々年の課税売上高が1千万円以下の場合には消費税の納税義務がないなど、消費税が免税となる年もあります。
【税理士のコメント】
消費税の免税事業者であっても、課税事業者となることを選択することができます。また、原則的な計算方法を使用するか、それとも簡易的な計算方法を使用するかを選択できる場合があります。これらの選択をする場合には、前年の12月31日までに税務署に届け出なければなりません。従って、届出をした方が有利なのか、届出をしない方が有利なのかを事前に検討しましょう!
(4) 源泉所得税
従業員に給与賞与を支払う際に各人の所得税を源泉徴収してから支払います。そして、その源泉徴収した所得税は、個人事業者が税務署に納めます。納付期限は、給与賞与の支払月の翌月10日までです。例えば10月分の給与から源泉徴収した所得税は、11月10日までに納める必要があります。
なお、源泉所得税は原則として毎月納付しますが、届出を行うことにより半年に1回の納付に変更することもできます。
【税理士のコメント】
従業員の給与賞与の他に、弁護士や税理士などに支払う報酬からも所得税を源泉徴収する必要があります。また、個人に対して講演料やデザイン料などを支払う際にも源泉徴収が必要です。源泉徴収が必要とされるケースは決められていますので、個人に対してお金を支払うときは気を付けましょう!
(5) 源泉住民税
従業員に給与を支払う際に各人の住民税を源泉徴収してから支払います。そして、その源泉徴収した住民税は、個人事業者が区役所、市役所等に納めます。納付期限は、給与の支払月の翌月10日までです。
【税理士のコメント】
源泉徴収する住民税の金額は、各人の住所地の区役所、市役所等が計算して会社宛に通知されます。
(6) 償却資産税
毎年1月1日現在所有している償却資産の価格に対して課税されます。納付税額は償却資産の価格の1.4%に相当する金額ですが、償却資産の価格が150万円未満の場合は課税されません。なお、納付期限は6月、9月、12月、2月の年4回です。
【税理士のコメント】
対象となる償却資産は、基本的に個人事業者の会計帳簿に記載されている償却資産と同じです。ただし、土地、建物、乗用車、無形固定資産(ソフトウェア、特許権等)などは除かれます。なお、土地・建物については固定資産税、乗用車については自動車税が別途課税されます。
(7) その他
上記の他、固定資産税、自動車税、事業所税などの税金があります。

