個人事業者で「法人成り」を検討している方は、消費税の取り扱いにもご注意下さい。
法人成りして資本金1,000万円以上の会社を設立した場合、設立時から消費税の納税義務が発生します。一方、資本金が1,000万円未満の会社の場合には、設立当初2事業年度は消費税の納税義務はありません。つまり、最初の2年間はどんなに売り上げても消費税を納める必要がないのです。
上記の取り扱いを利用すると、法人成りすることによって消費税を節税することができます。個人事業の場合、前々年の課税売上高が1,000万円を超えていたら、消費税の納税義務が発生します。そこで消費税の納税義務が発生する前に、資本金1,000万円未満の会社を設立します。個人事業は法人成り(廃業)するため消費税の納税義務はなくなります。また、新たに設立する会社も設立当初2事業年度は消費税の納税義務はありません。すると法人成りすることによって、最初の2事業年度は消費税を納めなくて済みます。
なお、法人成りするタイミングには注意して下さい。個人事業を法人成りする場合、法人が設備や備品等を買い取る必要があります。反対の言い方をすれば、個人事業者が設備や備品等を法人に売却する必要があります。売却を行った年に消費税の納税義務がある場合、設備や備品等の売却価格に対しても消費税がかかってしまいますが、消費税の納税義務がない場合には、当然消費税を納める必要はありません。
従って、今年は消費税の免税事業者だが来年は課税事業者となる場合や、反対に今年は課税事業者だが来年は免税事業者となる場合は、法人成りするタイミングにも注意する必要があります。

