建物の賃借の際に支払う礼金、敷金、仲介手数料の取扱いについて解説します。
1.礼金の取扱い
礼金は契約した際に貸主に支払われますが、解約の際に返還されるものではありません。従って、借主においては全額費用となりますが、法人税では繰延資産として償却計算する必要があります。
その償却期間は原則として5年と定められています。ただし、契約更新時に更新料等の支払いを要し、かつ契約期間が5年未満の場合には、契約期間が償却期間となります。
これらの取扱いは、更新時に更新料を支払った場合も同様です。
2.敷金、保証金の取扱い
敷金、保証金は解約の際に返還されるものですので資産計上します(費用に落とせません)。ただし、契約によっては契約時に一部返還しないことが定められていたり、期間の経過に応じて返還しないことが定められているものがあります。この返還されない金額は上記の礼金と同様の性質を有しているため、返還されないことが確定した時点で繰延資産として取扱われます。
3.仲介手数料の取扱い
賃貸借契約に際し、不動産業者に支払う仲介手数料は、繰延資産に該当せず、通常の費用になります。従って、支出時に全額損金になります。
4.消費税の取扱い
@礼金
事務所として借りれば課税仕入れになりますが、社宅として借りれば非課税仕入れとなり課税仕入れには該当しません。これは更新料を支払った場合や敷金、保証金が償却された場合も同様です。
A敷金、保証金
単なる預け金のため課税仕入れにはなりません。
B仲介手数料
事務所であっても社宅であっても課税仕入れになります。

